第6章 2度目の貴方のBirthday(第31章以降)
『大したことじゃないですよ。
別に普通です。
それより、どうしようかなー。』
カ「・・・・それなら、こっちに来てくれないか?」
カタクリが椿姫を自身のそばまで来るよう促す。
椿姫は近づきながら、呼んだ理由を探す。
『?何かありました?
(うぇー。説教とかだったらやだなぁ。
まじでわからん。)』
呼ばれた理由も全く分からず、ただ嫌な理由じゃないと良いなと思いながらも、カタクリの座るデスクの前に立つ。
カ「・・・そうじゃない。
こっちまで来てくれ。」
そう言ってカタクリが指をさしたのは、自身の膝の上だった。
『・・・・・・・・どーゆーこと?』
状況を読み込めない椿姫がしばらく固まっていると、痺れを切らしたカタクリが"早く来い"と椿姫を急かす。
椿姫はしぶしぶと、カタクリのすぐ隣まで近づいた。
『・・・私がここに来たら、カタクリさんのやってる仕事の情報がわかっちゃうんですけど?
良いんですか?
私が知ったらいけないこともあるでしょ?』
カ「気にしてない。
椿姫はそれ(情報)を知ったところで、外部に漏らさないだろうという事はわかっている。」
『で?ここで何しろとっ?!』
椿姫がしゃべっている最中に、カタクリは椿姫を持ち上げ、自身の膝の上へと座らせた。
『こここここここ、こーーーーれーーーーは何ですか?!
お、降ろしてーーーーー』
カ「昼からは俺の膝の上にいろ。
こうしているのが一番良いんだ。」
『これじゃぁ、仕事も何もできないでしょう?』
カ「いや、十分仕事はできる。
それに、2人のときはいつもこれだろう?
何も、今更だろう?
何をそんなに嫌がる?」
『ここが会社だからですよーーー!
家とは違いますーーー!』
カ「・・・今日だけだ。
今日だけ我慢してくれないか?」
優しく椿姫に問いかけるカタクリに、椿姫は降参する。
『・・・うぅ~。
誕生日だからですか?』
カ「そう言う事だ。」
『仕方ないですね。
今日だけですよ。』
カ「あぁ、ありがとう。」