第6章 2度目の貴方のBirthday(第31章以降)
秘書「関係者には昨日までに全員にメールにてお知らせしてあります。
國生さんには・・・・・まぁ、当日で大丈夫でしょう、というのと、國生さんへのサプライズとして残してました。」
『・・・忘れてたというのではなく・・・ですか?』
秘書「いいえ。"当日まで内緒"と事前に全員に口止めしてましたので。」
『もしかして、今日の店舗巡回とかの予定を無くしたのもその理由ですか?』
秘書「「「「Yes, it is(はい、そうです)」」」」
『そんなところまで一緒なの?
打合せしたの?なんでそこまで声合せられるの?』
秘書「とまぁ、そう言う事なので、國生さんの本日の業務は、社長室にて、社長の側にいてもらいます。
拒否権はありませんので悪しからず。
という事なので、さぁ!行きましょう!社長室へ!!」
『えっ?!ちょっ、待って、私の仕事道具~』
「片付けは私たちがしておきますので。」
「「「「「いってらっしゃ~い。」」」」」
こうして、椿姫は中山に引きずられるように社長室へ連れていかれるのだった。
~ 社長室 ~
コンコンコン
秘書「失礼します。
お待たせしました。
社長、連れてきました。」
カ「中山、一体どうしたと・・・そう言う事か。」
中山はカタクリの返事も聞かずに椿姫を連れ、どんどん室内に入っていく。
カタクリが椿姫を見た瞬間にすべてを察したのだった。
椿姫が中山に引きずられて社長室に入ると、室内の内装に驚いたのだ。
椿姫が社長室に入ったのは初めてではない。
店長研修の際にも何度も入っているし、入社してからも本社にいる日は大体毎日入っている。
(15時のメリエンダをカタクリと共にとるため、互いが会社にいる時は椿姫が社長室に赴いている)
『・・・・・・・・なんなんですか?これ?
この量の花・・・何事ですか?』
広い社長室の壁を覆いつくすようにカタクリへの祝いの花が所狭しと飾られていたためである。
差出人の所を見ると、最近椿姫が覚えたメインドーナツと関係のある会社名や人物が記入されていた。
その花の量に驚き、思わず室内をキョロキョロと見渡してしまう。