第6章 2度目の貴方のBirthday(第31章以降)
椿姫が東京へ来て早4ヶ月――――
今日はメインドーナツ本社の自分のデスクにてパソコンを起動させてデスクワークの準備を行い、軽く肩を回していた。
そんな中、同僚に声をかけられた。
「え?國生さんいたんですか?
なんで?」
『あぁ、おはようございますー。
え?何?いちゃ悪いんですか?
今日はどこも店舗を回る予定が無かったから、仕方なしに前々から考えていた企画のPRを作ろうって思って来たのに・・・ひどくない?』
「え?今日の予定、知らないんですか?」
『今日の予定?何それ?』
椿姫が同僚と言い合っている中、出勤してきた別の同僚に声をかけられた。
「おはようございます。
・・・えっ?!なんで國生さんいるの?
中山さんとロビーで会わなかったんですか?」
『なんでみんなそんな反応なの?
中山さんとロビーで?なに?誰とも会ってないけど?』
「今日は社長室でじゃないんで?」
『社長室に?なんで?何か悪いことしたかな?』
「國生さんの場合は、悪いことで呼ばれることはないですよ。
むしろ良い事です。」
『・・・プライベートは関係なしによ?』
「プライベート関係なしにでもですよ。」
『・・・私を買い被りすぎじゃ?』
「それもないです。」
そんなやり取りの中、渦中の人間が声をかけてきた。
秘書「あ、國生さん、おはようございます。
相変わらずお早いんですね。
今から迎えに行こうとロビーに行くところでしたのに、もう始業の準備をしていたんですね。」
『おはようございます、中山さん。
・・・迎えに行くって誰をです?』
秘書「國生さんをですよ。
準備をしていたところ大変申し訳ないのですが、本日は1日社長室での勤務でお願いいたします。」
『・・・なんで社長室なんですか?』
秘書「それは國生さんも十分お気づきではないんですか?」
『・・・・・・・・・・もしかして、もしかしなくても、今日のカタクリさんもとい、社長の誕生日に関係してるとか?』
秘書「「「「もちのろんです!」」」」
椿姫の回答にその場にいた全員が一斉に反応をした。
『なんで全員その反応なんですか?
というか、みんな知っていたんですか?
知らないの私だけ???』