第4章 Attack of the Clones.2
「戦争、ですか?」
「後で詳しく話すわ。」
シャアクティが優しく支えてくれているおかげで、痛みはじんわりとしたものに変わっていく。
暖かいシャアクティの手が、エキドナの動揺する気持ちも静めてくれた。
「マスターウィンドゥ!君たちは勇敢に戦った。ジェダイオーダーのアーカイブに表される価値があるだろう。だがここまでだ。降伏しろ。そうすれば命は助けてやる。」
「取引のための人質になるつもりはないぞ、ドゥークー。」
勝ち誇ったように言い放ったドゥークーだが、NOの返事に顔色を変える。
「それは残念だ、かつての友よ。」
ドゥークーの言葉を合図に、周りにいるドロイドたちのブラスターの装填音がカチャカチャとなる。
これでジェダイが終わるはずがない。そう思ったエキドナの心に応えるように、パドメの声があたりに響いた。
「見て!」
彼女の指差すほうには、無数のガンシップとそれを携えるヨーダの姿があった。
「ガンシップで治療するわ。どうせ貴方は治療したらすぐに戦いに戻るでしょう?」
「マスターよくご存じですね。」
「貴方のそれに手を焼いたんだから。」
シャアクティに支えられながらガンシップに乗り込むと、カミーノで見たクローンたちがてきぱきと操縦と怪我人の介抱、射撃を行っていた。
「応急セットです将軍。どうぞ。」
ガンシップを閉じてもらい、揺られながらも座ると応急セットを差し出してきたクローンをエキドナはぼーっと見つめた。
「アイヴァーン、大丈夫か?」
同乗していたジェダイに心配され、大丈夫だと返すと、エキドナは後ろを向いてシャアクティに負傷部分を見せた。
しっかり焼き焦げて血が固まっている自分の横腹に貼られるシップのようなもの。貼られるとすぐに痛みがなくなっていったことにエキドナはしばらく眺めた。
「初めて貼ったのかしら?」
「はい、マスター。それで、この風の吹き回しは…。」
「元老院で議長の非常事態権の行使が可決されたの。非常事態権の第一個目が共和国軍の設立。」
「本当に戦争が始まってしまったのですね。」
「私達は従う他ないわ。私は聖堂に戻ったらカミーノへ…」