第4章 Attack of the Clones.2
2人はやんややんや言い合いながらプラットフォームを発ち、宇宙へと飛び立つ。
発信器のだす信号を頼りについていけば、すぐ近くにある星へ向かっているのが見えてきた。
「向かってるのは、ジオノーシス?」
「のようだな。例のドロイド工場だ。」
「おかしなことだらけね。秘密裏に受注されたクローンのホストが、ドロイド工場に向かってる。ジェダイは戦争を起こす気なの?」
「私達は平和の守護者だ。そんなはずがない。」
小惑星帯と敵を目の前に、エキドナは今まで我慢していたことをぶちまける。本音だ。そして客観的に見た事実だ。
「私絶対反対。クローンなんて。命の冒涜にしか思えない。ジェダイならこんなことしないよ。」
エキドナとオビワンの通信は無音を極める。
エキドナの言うことも正しく、オビワンの言う平和の守護者であることもまたジェダイの本質だからだ。
自分達の育ち、これまで30年忠誠を誓ったジェダイがそんなことをするはずがない。そう信じるほかなかったのだ。
「そういえば評議会は何と?」
「発注した記録も覚えもないって。」
「…だろうな。あ、待て!サイズミックチャージだ!気をつけろ。」
横に並んで顔を見て話していたものだから、敵を追っていることを忘れていたエキドナ達。
一気に自動運転から切り替えて散開すると、青色の光の塊が波上にエキドナの上をかすめる。
その間にも、不運に目をつけられたのはオビワンの機で、エキドナは岩陰から出ると反撃に切り返した。
「だめ。後ろのシールドが強力!」
エキドナはあらゆるブラスターを試してみるが、一ミリも効いているように思えない。
「R10急降下できる?」
エキドナの指示に応え、すぐに急降下が始まると隕石をよけながら小惑星帯を抜ける。
「よし、R10急上昇して!」
機が急上昇を始めると、エキドナはブラスター攻撃に備える。
オビワンが追われているのを見つけると、エキドナは敵の船の前方下あたりを目掛けてブラスター砲火を浴びせた。
「大丈夫?」
「また私がおとりか?少しやられた。」
「おとりマスターのアナキンが居ないから…。」