第4章 Attack of the Clones.2
「…そういえば彼女はこの前までイニシエト生の教育係じゃなかったか?」
「また左遷されたんだと思う。」
ハイパードライブ装置のついたスピーダの使用許可をとると、オビワンはR4、エキドナはR10を載せて飛び立った。
ハイパードライブ中、流れていく星々を眺めながらオビワンは先ほどのパディアの話を出す。
「もう4回目かな?もっと話とか聞いてあげたいんだけど…ね。とても優しくて良い子なの。
あのヌートガンレイの一件だけの出会いであそこまで良くしてくれてるし…。」
「フォースの才は?」
「お世辞にも言えるとは言えないかな?
血中のミディクロリアン数が物凄く低いの。なんとか卒業までできたけど、パディアを育てたマスターがまたあまり戦いとかが得意なマスターじゃなかったって聞いたよ。」
移動中、ずっと2人はパディアの話から始まってデックスの話、パドメの衣装の話。いろいろな話をしていたのだが、ハイパースペースを抜けると目の前に広がる謎の惑星カミーノの存在が明らかになって、その話も自然に終了した。
「見えたな。謎の惑星カミーノだ。」
「大正解ね。」
「まったくだ。」
2人は、各々のアストロメクドロイドにハイパードライブ装置を外させると、カミーノへ進んでいく。
近づけば近づくほどに、天候は荒く、波は何十メートルも立っていて、なにか嫌な予感がすることを感じる。
「そういえばマスターウィンドゥは何て?」
「だれが何のためにしたのか瞑想すると。危険だから気をつけろとも言っていた。」
「間違いないね。危険なのは。」
「私もだ。慎重にとりかかろう。」
スムーズに着陸を終わらせてスピーダのハッチを開けると、深めに被ったローブも、一瞬で搾れるほど濡れる。
乱れた髪をかき上げるオビワンは、エキドナがスピーダから降りられるように手を差し伸べる。
その手を握って立ち上がると、叩きつけるような雨に打たれながら入口らしき場所へ歩く。
自動で空いたドアの向こう側には、首がとても長く、顔も人間の半分しかないクリーチャーが待っていた。
「マスタージェダイ。首相がお待ちかねです。」
「私を待っていた?」
フードを取りながら、オビワンは驚いてそう返す。
エキドナも一瞬動作が止まりながらも、動揺を見せないようにクリーチャーと目を合わせる。