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陽の沈む夜に。

第3章 Attack of the Clones



「データなし?」

"NO DATA"と出る端末にエキドナはため息をつく。
危険すぎる任務であることが確定し、オビワンと目を合わせると互いに困った顔をする。

「何かお探しですか?」

3人が顔をしかめていたからだろうか。
3人の上から女性の声が降ってきたことにハッとして、上を見上げる。
女性の声の主は、ジョカスタ・ヌー。公文書館の主任司書を務める女性である。

「えぇ。マダムジョカスタ。私の昔からの友人がカミーノという惑星系を探しているんです。公文書館の星図に見つからなくて…。」

パディアの返答に、画面をのぞき込むジョカスタ。

「カミーノ。聞いたことがない星系ですね。正確な座標はご存知ですか?」

「聞いた情報によると、ここの、この象限にあるはずなんです。リシメイズのちょうど南に。」

「こう言っては何ですが、お探しの星系は存在しないようですね。」

オビワンが説明して見せ、ジョカスタもどうにか探し当てようとするが、やはり検索結果は0件であることに変わりなかった。

「そんなはずはない。記録に抜けがあるのでは。」

「ここの記録にないということは、存在しないということです。」

彼女は少し声を荒げてそう言うと、怒った顔をしてその場を離れていった。

「最後の言葉がまずかったのよ。」

「あんなに怒らなくても。」

「それが彼女よ。」

「私もいつも怒られてばかりよ。」

3人は顔を寄せてこそこそとそんな話をする。

「私は仕事に戻るわ、また何か手助けすることがあったら呼んでね。」

「ありがとうパディア。また連絡するね。」

彼女を見送ると、2人は先ほどの話の続きを小さな声でつづけた。

「ここにある筈だが…重力でこの辺の星がこの位置に集まってる。」

「重力の影は残っているけど、星もすべての惑星も消えている。……ねえオビワン。」

エキドナはとある仮説を口にする。

「なんだ?」

「アーカイブの記録、誰かが消したと思う。」

「…そんなことがあり得るのか?」

「嫌な予感しかしないよ。私。」

信じがたい仮説であるが、すべての話に辻褄が合ってしまう。
先ほどのパディアがいた時の緩んだ頬は、一気に真顔へと変わっていく。

「私はマスターウィンドゥに連絡をするからファイターを用意してくれ。」

2人はすぐに立ち上がると、互いの仕事を始めた。
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