第3章 Attack of the Clones
いつも通りの喧嘩を始める2人にエキドナが入ると面倒なので、アナキンに指差しだけでフォースの導く道を指示する。
そろそろオビワンがぷんすか怒っているのをなだめようとするところに、アナキンは拍車をかけるように笑いながら急下降し始めた。
「こら、アナキン真面目に…。」
建物すれすれまで来ると、ぐいっとスピーダを平行に戻してアナキンはまた笑う。
「そういうのが苦手なのは分かってるだろう。」
「すいません、マスター。飛ぶのはお嫌いでしたね。」
「飛ぶのはいいが、おまえのやってることは自爆行為だ!」
「仲いいのは結構だけど、そろそろ黙ってもらえる?二人とも。」
エキドナのぴしゃりとした声に縮こまった2人は、黙って任務に戻る。
しかし、アナキンは暗殺者を追って発電所のパワー連結器の電流をわざと通って感電したり、暗殺者の行方を近道しようとした結果、暗殺者を見失ってしまった。
「見失ったじゃないか。全然見当違いだ。」
「深くお詫びします、マスター。」
「あっちが近道だったんだ、アナキン。やつは完全に逆方向へ行ったぞ。またお前は…。」
「ちょっと失礼します。」
またオビワンの説教(今回は言われて当たり前)が始まったと、ぼんやりと過ぎていくスピーダたちを眺めていると、運転席からアナキンが飛び降りて2人同時にため息をついた。
「まったく困ったやつだ。」
「煙が上がってるところに行けば見つかるかな?」
スピーダの上に捕まって乗っていたオビワンは、自然に空いてしまった運転席に乗る。
オビワンはいたって真面目にアナキンを探しているようだが、エキドナは何となく大丈夫な気がして外を眺めていた。
「これデート?」
「任務だ。」
オビワンを茶化すように言えば、ぴしゃりといわれてしまいエキドナは黙って外を見渡す。
これがデートだったらどれだけいいことかと、不貞腐れたように頬杖をついて眺めているとふわふわと空を漂う見慣れた物体を見つける。
それが何なのか分かった時エキドナはニヤリとしながら言った。
「へぇ、最近はライトセーバーも空を飛ぶようになったんだ。」
「はぁ…何度言ったらわかるんだ。」