第2章 The Phantom Menace.2
「エキドナ、よお来たの。」
「マスターヨーダ。失礼します。」
ドアの前で待たされているアナキンに手を振って中に入ると、既にオビワンとヨーダが待っていた。
「そなたにジェダイナイトの地位を与えよう、評議会はな。じゃが、そなたがあの少年をパダワン見習いとすることには同意できんぞ、わしはな。」
ヨーダに呼ばれたことはなんとなく察知していたので、エキドナはでしょうねと言わんばかりに口をつぐんで話を聞いていた。
「クワイガンはあの子を信じていました。」
「選ばれし者かもしれんがの。じゃが、大きな危険を感じるのじゃよ、あの子を訓練するにはな。」
「マスターヨーダ、これはクワイガンの遺言です。私はアナキンを訓練します。」
ヨーダは不機嫌そうにため息をつく。
「たとえ評議会の許しがなくても、必ずやります。」
そんな中、追い打ちをかけるようにオビワンはそう言い返す。
いくら忠誠心の高い彼であれ、師匠への忠誠には勝てないようだった。
「お前はどう思う、アイヴァーン。」
「私は彼の後ろ盾になると約束しました。オビワンと同意見です。」
「クワイガンの反抗心があるのぉそなたらには。評議会は同意した。オビワンの弟子じゃ、スカイウォーカーはな。」
ヨーダの案外あっさりとした容認に内心首をかしげていたが、そう決まった以上オビワンのサポートを沢山すべきとエキドナは固く決意した。
さきほどはまだ高い位置にあった夕日が3人を照らす。そんな中ヨーダからエキドナへ告げられた言葉は驚くべきことだった。
「そしてアイヴァーン。」
「はいマスター。」
「そなたは、オビワンと助けてやるのじゃ。9歳から訓練をするのはあまりにも壁が多すぎる。お主とオビワンは、スカイウォーカーがパダワンを卒業した時、良きジェダイのパートナーとなるじゃろう。フォースがそう告げておる。」
「オビワンと…ですか?」
「連れてきたお主らで、しっかり訓練するんじゃぞ。葬儀までの間スカイウォーカーを預かるぞ。」
「はい。マスター。」
「はい。マスターヨーダ。」
ヨーダはぽかんとするエキドナらを置いて、一足先に評議室を出て行く。
その様子を驚いた様子のままオビワンとエキドナは見送った。