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陽の沈む夜に。

第2章 The Phantom Menace.2



それからジェダイ聖堂に帰ると、すぐに評議会への報告が始まった。

エキドナは、クワイガンの代わりのジェダイマスターとして、聖堂を出てからの経緯、女王本人の希望で囮となって作戦を遂行したこと。協定についてナブーの勝訴が決まったこと。これらを順に話していった。

一方隣のオビワンは、師匠の死を受け入れつつシスを倒した経緯を語った。

ジェダイは人や物に執着してはならない。

だからこそ彼は、落ち着いて話せているのかもしれない。
エキドナが同じ立場でも同じように対応できるだろうか。エキドナはそんなことをぐるぐると考えながら、隣の彼の報告を聞いていた。

「二人にはあとで話がある。準備したらわしの所に来るが良い。」

「フォースが共にあらんことを。」

ウィンドゥが会を締めくくると、エキドナとオビワン、そしてアナキンは礼をしてその場を後にした。

「オビワン。大丈夫?」

「あぁ。すまないな。心配をかけてしまって。」

「クワイガンのこと…なんて言ったらいいか。」

「いや、いいんだ。あの時来てくれただけで助かったよ。」

評議室の前で、エキドナとオビワンは黙り込んでしまう。
お互い何と言っていいのかわからないのだ。

「じゃあ、また評議室で。」

「あぁ。アナキン行こう。」

アナキンの肩を叩いて、一緒に歩いていくオビワンの背中を見送ったエキドナは、自分もこの汗とブラスターの跡でまみれた服を着替えに帰った。

 部屋に一人でいると余計にエキドナは、クワイガンの事を考えてしまった。
記憶のない頃に彼がエキドナのフォースの才能を認め、連れて来た。
きっと両親に対して半ば強引だっただろう。
そしてオビワンを迎えに来たクワイガンから、自分が連れて来たことを告げられた。
彼らに合同任務があてられればエキドナが呼び出される。その程度の付き合いではあったが、クワイガンは彼なりに若くしてパダワンを卒業したエキドナのことをかわいがってくれていた。

エキドナは彼のことを父親のような、そんな存在として認識していた。
執着してはならないと言えど、思い出というものは厄介で、寂しさや涙が無しとは行かないことがある。

「寂しくなるなぁ。」

エキドナはそんなことを呟きながら、ローブを整えて評議室へと足を運んだ。

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