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陽の沈む夜に。

第2章 The Phantom Menace.2



…間もなくして、エキドナの目の前の壁は解除され、駆け寄る。
今にも動き出しそうなクワイガンは、眠ったように目を閉じていて、彼の死を実感することが出来ない。
そして泣き出しそうなオビワンを目の前に泣いちゃだめだと涙をこらえるが、こらえきれなかった分の涙は、クワイガンの顔を濡らす。

「ごめん、」

「いや、いいんだ。」

オビワンはオビワンよりも先に泣いてしまったことに謝るエキドナを優しく抱きしめる。
ジェダイとして、亡くなったマスターを目の前にして、その行為があるまじき行為であるのは分かっていたが、
恋を自覚してしまった相手のそんな姿を見て、抱きしめることを我慢することはできなかった。
なんせクワイガンはエキドナをジェダイ聖堂に連れて来た、エキドナにとって父親のような存在だ。
情があるのも無理はない。

互いの存在を感じつつも、2人はこれ以上泣かないよう心を沈める。
フォースに身を任せ、互いの安心感に浸りながらも、気持ちを落ち着けた。
そして自然に体を離すと、エキドナは濡れてしまったオビワンの肩を袖で拭いた。

「クワイガン、最後は何て?」

「アナキンは選ばれしもので、フォースに均衡をもたらす存在だからお前が鍛えろと。」

「クワイガンらしいね。」

「そうだな。」

ジェダイは執着してはならない。
もう泣いてはならない。言わなくても互いに分かってることだった。

「クワイガンの意志を受け継ごうと思う。」

「……応援する。評議会が容認しなくても私は応援するよ。」

「エキドナならそう言ってくれると思ってた。」

「さて、評議会に反抗しに帰ろうっか。」

さっそくジェダイ評議会へ連絡し、クワイガンの死亡とシス卿の討伐を伝えると、すぐにクワイガンの回収とエキドナとオビワンの迎えが来る。
彼の遺体と共にナブーを出発すると、静かに、静かに、聖堂まで戻って行った。

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