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陽の沈む夜に。

第1章 The Phantom Menace



先ほどの乱れから心を落ち着け、珈琲を半分ほど飲んだ頃に、ビーっとインターホンが鳴った。

「マスターエキドナ。オビワンケノービです。いらっしゃいますか?」

突然の来客に驚いて、乱れていたワンピースを綺麗に伸ばすと、すぐにドアを開けた。

「突然すみませ…ん。出直したほうがよかったか?」

「大丈夫、上がって!」

ジェダイはなぜか立ち話を好まない。エキドナも例外ではなく、いつでも来客者とは部屋で話をする。
オビワンをソファーに座らせると、机に開けっ放しだったボディクリームを仕舞った。

「何か飲む?」

「いや、それが…任務なんだ。」

「あら。思ったより早かったのね。」

「いつもすまないな…。」

いいのよーといって、エキドナは飲みかけの珈琲を片付ける。

「集合はどこ?」

オビワンが退室してすぐに着替えられるように手回り品を整えながら話す。

「ジェダイテンプルの14プラットフォームだ。私達も一度シャワーと着替えを済ませるからそこまで急がなくていい。」

「そう、わかった、ありがとう。」

着替えることを察したオビワンは、そそくさと用件を伝えると出て行ってしまった。
さぁ、着替えようとエキドナが服に手をかけたとき、自分の部屋の違和感に気づく。

…オビワンの匂いが残っているのだ。

「はぁ。もう嫌。」

珈琲の香りで満たされていた部屋。今もずっとそうであるはずなのに、鼻にはいってくるのはオビワンの匂いだけである。
やめてといわんばかりに脳に考えることを禁止するが止まらない。
結局そのままオビワンの事を考えながら、エキドナは次任務の準備を始めた。


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