第1章 The Phantom Menace
「なに?」
その視線に気づいたエキドナは、照れながら目をそらす。
でも、オビワンの引き込まれそうな綺麗な目を見たくてエキドナは目を合わせた。
「また会えてよかった。」
「私も。」
この気持ちを認めてしまえば、きっとそれを世間は恋してるというんだろう。
2人は目を合わせたその恥ずかしさに、一緒に顔をそらした。
…翌日。昼食をとって一息ついたところだった。
初日にあったような距離感はなく、またくだらない冗談を述べていたころだった。
「クワイガン。おかえりなさい。」
町に行ったグループが帰ってきたと護衛隊が騒ぐものだから、外に出てみると、クワイガンが後ろから大きな荷物を運ばせながら戻っていた。
「マスターご無事で何よりです。」
「これで必要なパーツは揃ったが、私はやり残した仕事がある。すぐに帰る。」
やり残した仕事という言葉に、オビワンは口角を上げる。どういうことなのか大抵想像がつくのだ。
「また荷物が一匹増える予感がするのですが?」
なるほどねとエキドナも笑う。
「このパーツをもたらしてくれた少年だよ。このハイパードライブジェネレータを組み込んでおけ。」
「はい、マスター。すぐに終わりますよ。」
昨日、ジェネレーターをはめ込めば終わるように、他の修理を終わらせていたのでとても気が楽だった。
「やっとこの暑い星から出られるね。」
「ただ、問題は寝られるかだ。」
「あぁ…。」
やっと帰ってシャワーを浴びられると喜んでいたが、オビワンの一言に目が遠くなる。
任務は、終わって報告書を仕上げるまでが一括りだ。
「よしできた。」
カチッとジェネレーターの爪をはめ込むと、蓋を閉じる。
オビワンが工具を片付けると、エキドナは運んでくれた男にお礼を言う。
奴隷であるその男は、礼を言われたことに喜んだ様子で戻っていった。
「船長、ちゃんと起動できるか全機能確認してみて。燃料も満タンまでメーターが上がってるかも。」
「分かりました。」