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陽の沈む夜に。

第17章 The Clone Wars.10



「オ。。。」

オビワンと叫びかけたエキドナは、どうにか助けたい気持ちを飲み込んで、トカゲを羽ばたかせて一度引くことにした。

「まずいな…。」

どうにか逃げ切ったエキドナは、汗をかいて蒸れたヘルメットを脱ぐ。
ふうーっと一息つくと、どうすべきか考えた。

あのままあそこに戻ってもエキドナまで捕まってしまう。
だからといって評議会に知らせる暇もない。
アナキンが上手くいっていれば状況はまだマシだが、誰とも連絡を取ることが出来ない今、エキドナは端々で人々が話していた「奴隷オークション」に参加することだと考えた。

ジェダイの奴、隷だと晒上げられるであろうと、経験上考えたエキドナは、もう一度ヘルメットを深々と被ると、沢山のバイヤーが向かって行くほうへとにかくついていった。

「今日は掘り出し物が多いらしいぞ。」

「俺もそう聞いたんだ。金はたくさん持ってきたぞ。」

「俺もだ。今日は召使じゃなく女を買おうかと思ってる。」

オークション会場は、闘技場のように見世物台を囲んでいて、客たちは汚い会話を繰り出していた。
エキドナはできるだけ主賓席の近くに寄ると、主賓席にアナキンとR2、アソーカに、おそらく女王であろう女が居る。
アナキンの方は順調のようでほっと胸をなでおろすと、アナキンに気づいてもらえるように目線を送った。
少しして、アナキンがこちらの目線に気が付くと、そこらで見つけた銃を見せてすぐに動けるようにと合図を送った。

「(どうか上手くいきますように…)」

心の中でエキドナがそう強く願っていると、オークションが始まった。

「オークションを始める前に、皆さんにゲストを紹介しましょう。オビワン・ケノービ。」

見世物台の横の扉が開くと、そこからはボロボロになったオビワンがへなへなと頼りない足取りで連れてこられる。
アナキンとアソーカがこちらをみてきたので、エキドナは小さく片手でごめんと合図した。

オビワンの登場にバイヤーたちはブーイングの嵐を巻き起こしている。

「ジェダイだと?」
「腰抜けどもだ。」
「ジェダイは要らない!」

女王は、そのブーイングに割って話をつづけた。

「皆さん聞いてください。ジェダイと言えども我々の召使に変わりはありません。
腐った元老院のために理想を捨てたのですから。」
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