第17章 The Clone Wars.10
「相変わらず仲がよさそうですね。」
「仲がいいんだか悪いんだか。」
タワーを出るとハンフリーが当たり前のようにエキドナの一歩後ろにつく。隣でいいと言っているのに、彼は彼女への忠誠からそれだけはエキドナのいうことは聞かなかった。
「エキドナ、市民を捜しに行きますか?」
「そうね。どんな風に兵士を分けようか。」
落ち着きを取り戻したアナキンは、いつものようにてきぱき指示を出しながらエキドナへと話しかける。
挨拶をしに来たR2を撫でると、エキドナはうーーーん。とタブレットを操作する。
アナキンと軍配を話し合っていると2人のコムリンクのビーコンが鳴った。
「______いいや、お前が降伏しろ。」
「そうかな?バトルドロイド軍団は破壊されたぞ。ドナー、潔く降伏したらどうだ?公正な扱いを約束しよう。」
「防衛ラインを破ったくらいで勝ったつもりか?考えてみろ、町のそこら中に爆弾を仕掛けた。誰一人として生き残れないだろう。」
エキドナ「まじ?」
アナキン「マジなら最悪ですね。」
「さぁ、降伏しろ。」
「それが本当なら私の負けだ。だがよく考えたほうがいいぞ?まず植民者を開放しろ。」
「ではこちらの答えを聞かせてやろうか?」
ドナーのその言葉の後、嫌な予感がした瞬間エキドナらの近くの地面が大きく爆発する。
「将軍!」
こんな爆発の時でもハンフリーはエキドナを守るよう背中を盾に覆ってくれる。
エキドナと彼の長年幾多の戦争を共にした信頼からくるものだろうが、ハンフリーはほかのクローンよりエキドナの危機に対する危機感が強かった。
「ご無事ですか?」
「大丈夫。ありがとう。あなたは大丈夫?」
「大丈夫です。」
土煙が晴れはじめて見えてくる風景は、
「「最悪」」
アナキンもエキドナもこの言葉その通りだった。
何機かの戦闘機は爆発し炎を上げていて、爆発源に居たクローン兵たちは気を失ったり負傷していたりする。
「大丈夫?」
「うっ…あぁ……。大丈夫です、」
近くまで吹き飛ばされた兵士に声をかけるが、意識がない。エキドナはヘルメットを取ると、その兵士を起こす。
「医療用ガンシップまで行ける?」