第17章 The Clone Wars.10
「こんなものか。」
「あっけなかったね。不自然なくらいに。」
敵の拠点を取り囲み、圧倒的な勝利を収めた一行。
残りは敵の大将が降伏するだけというようなところだ。
「将軍、西は全て制圧しました。」
「ありがとうハンフリー。」
クローン兵たちがいそいそと動き回る中、オビワンとエキドナは周りの状況を把握しながらのどを潤す。
「生き生きしてるな。」
「それじゃまるでいつも死んでるみたいよ。」
エキドナは戦争を肯定するわけではない。しかし、戦いが得意であることは間違いない。
ドロイドを狩っているときの気持ちとしては、いわゆる草刈り機で雑草を切りまくっているような感じだ。
「お話し中失礼します将軍。」
「あぁコーディ、分離主義者の指揮官は?」
「タワーの中にいます。名前はダーツ・ドナー。将軍にメッセージがあります。」
そう言ってコーディが取り出したホログラムにザイゲリア人が浮かびあがる。
「マスターケノービ。来てくれ。降伏の条件について話し合いたいと思っている。」
「あら優秀な判断ね。」
「それなら簡単だ。」
オビワンがそう言った時、コーディの手にあるホログラムが独りでに浮かぶ。
そしてアナキンの手中に収まると、そのホログラムは握りつぶされた。
「ザイゲリア人は糞だッ!」
「アナキン?」
「僕が行きます。」
「アナキン。私に来いと言っている。」
アナキンの目は憎しみに満ちていて、嫌なフォースであたりが包み込まれる。そんな師匠の様子にアソーカは顔をしかめた。
「私とアソーカと住民を捜そう、ね。」
「でも…!」
「アナキン。」
「…提督に惑星をスキャンしてもらいます。」
「お願いね。」