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陽の沈む夜に。

第1章 The Phantom Menace



その後も何度も通信が入るもので、その通信を見ては消してを繰り返す作業をする。
オビワンとパナカは周辺の見回りに徹していて、もう17回目の通信を消したところで、エキドナはついにこの暇さに痺れを切らすと、オビワンと喋ろうと外に出る。

「うっわ。」

外に出るとそこは砂漠の砂が強い風によって巻き上げられ、すぐにフードをかぶる。
ローブがたなびき、砂にまみれる。
船の外に出たことを後悔したエキドナだが、どのみちオビワンとパナカを呼び戻そうと思い、同じローブがたなびく目線の先へと歩いた。

「オビワン、砂嵐が酷いから帰ってきていいよ。」

「今その話をしていたところでした。」

「先ほどからどんどん酷くなってきています。」

パナカに関しては帽子はあれど、ジェダイローブのようなフードはないので守るものが何もなく余計に辛そうであったので、エキドナのハンカチを差し出すと船まで走って行った。

それから3時間ほど、また通信を削除する作業をパナカに任せて眠りにつく。
頭を下げて寝ていたものだから首の痛さに眠りが浅くなっていたころで、クワイガンの通信が入る着信音に起こされた。

「エキドナ、聞こえるか?」

「聞こえてるよ、オビワン呼ぶね。」

 大きな声でおびわーーーんと呼ぶと、彼はすぐに通信室から走ってくる。

「部品が高くて買えない。何か売れるものは船内にあるか?」

「備品のコンテナが若干あります。おそらく女王の衣装でしょうが、話を聞く限りでは物々交換にはとても足りませんね。」

「長い旅になりそうだな。また連絡する。」

消えたホログラムの次に、2人は顔を見合わせると大きなため息をつく。

「砂嵐は?」

痛すぎる首を回しながらオビワンに問う。

「陽が落ちる頃には落ち着きそうです。」

「今から少しだけ寝てていいよ、夜は護衛達を休めて私達で警備しよう。」

「分かりました。」

護衛達にもそのことを伝えると、侍女にもらった簡易食糧を食べる。
女王の船なだけあり、どこかの聖堂と違って美味しいその食糧に感動しつつ、陽が落ちるまでぼんやりと時間を待った。

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