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陽の沈む夜に。

第12章 The Clone Wars.6



あれから久しく会っていない2人は、お互いの懐かしい姿が目に映る。この美しいという言葉だけでは足りないこの環境に、いつもより何十倍も綺麗に映った。

「どうして。」

「エキドナの発信器をパティアが持っていたのを知らずに彼女の部屋を訪ねたんだ。すると自分で探せと怒られてね。…真っ先にここが思い浮かんだ。」

時がゆっくりに感じ、何を言われるのか分からずエキドナの心臓は早く動く。
それなのに、お互い頭ではわかっていても言葉が出ずに口を紡ぐ。

その時間に吹く風は、とてもさわやかで、タトゥーインの風は砂交じりで厄介だというのに何故か気持ちがいい。
感覚が鮮明に感じ取れ、どうにか負っていた負の感情がどこかに飛んで行った。

「…すまなかった。」

そして先に言葉を発したのはオビワンだった。

「えっ、」

「私は、エキドナが私の元を離れるなんて想像もしなかった。こんな気持ちは初めてだ。」

十数年一緒に過ごしてきて初めて見るようなオビワンの様子。
エキドナは何か言わなくてはと思いながらも口をもごもごとさせていた。

「ジェダイとして間違っているとわかってる。だが、これだけは曲げられない。」

「どういうこと…?」

「掟に従えない。どちらかを選ばなければならないのなら、私はエキドナを選ぶ。」

「いいや、私こそ。ジェダイの仕事を放棄して自分のわがままでみんなに迷惑をかけた。」

「迷惑をかけさせたのは私だ。エキドナ、謝らないでくれ。」

「オビワン…。」

エキドナの頬を一筋の涙が濡らす。

「この休養の間、貴方の事だけはなにも決められなかった。ジェダイとしての決心はついていても、オビワン。貴方を忘れることだけはできなかった。」

「エキドナ。」

「私にとってジェダイは全て。でも、私もオビワンを取る。」

お互いの気持ちが同じであることに、2人の距離は自然に縮まる。
どうしたらいいのか、どうしたらこの壁を越えられるか。お互い頭を悩ませ続けていたこの一か月弱の時間を消し飛ばす様に、2人の距離は埋まっていく。
顔を見るだけで、声を聞くだけで、体の芯からこみあげてくる愛おしさが互いの愛を物語っていた。

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