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陽の沈む夜に。

第12章 The Clone Wars.6



「シアさん?!」

「すみません。先ほどあったばかりだというのに私は貴方に恋をしてしまったようです。」

「シアさん酔っていらっしゃるのですよ、落ち着いてください。」

アプローチは幾度とあれど、オビワン以外の男性に抱きしめられたことのないエキドナは驚いてやんわりと彼から身体を離した。

「もう一度だけ。」

やんわりとやっと身体を離したというのに、ぎゅっともう一度抱きしめられると、エキドナは諦めて彼が満足するまで彼の腕に包まれた。
その後、彼は何度も謝ってから帰っていったのだが、安い宿を見つけて泊まったエキドナは、先ほどのことを思い出していた。
先ほどの嬉しくもない抱擁は何なのだろう。
オビワンだったらどれほど幸せな気持ちになっただろう。
結局エキドナは彼なしではもう生きていけないのだと、彼の存在を強く感じた。

いつしか渡されたオビワンのサブのライトセーバー。
大事に持ち歩いているそれを、鞄から発見すると、ぎゅっと抱きしめてみる。
オビワン自身でもなんでもないのに、どこか幸せな気持ちになって、自然と彼に会いたいと心から思う。

「お散歩するかあ。」

やっと宿に帰ってきたが、夜はまだ長い。
エキドナはもう一度彼と再会し、打ち解け合った時の風景を見に、スピーダーを置いたところへと向かった。



「敬語じゃなくていいよ、…2人の時は。」

「…イニシエト時代の頃からの友達でしょ?」

「いいんですか?」

「私はね。同期なんだから。」



「なに?」

「また会えてよかった。」

「私も。」



「オビワン……。」

やはり愛おしい。
自分から別れを切り出したというのに、無限に湧き出る彼への愛おしさが止まらない。
会いたくて会いたくて、半年離れたあの時よりもずっと会いたくてたまらなかった。

「……オビワン。」

「エキドナ。」

一番呼ばれたい人の、自分の名を呼ぶ声が聞こえる。
悩みに悩んでいて気づかなかったエキドナの背後には、愛しき人が立っていた。

「え?」

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