第12章 The Clone Wars.6
そう答えたエキドナに、グレイはぱっと顔を明るくする。
心を開いてくれたらしい彼は、エキドナに寄ると自分の星の話や家族の話、自分自身の話まで、沢山の事を話してくれた。
なんと彼は将来、戦争が終わってなければ分離主義勢力の平和保持派について戦争を終わらせたくて政治の勉強をしているそうだ。
エキドナがそれが嬉しくて、自分が任務で行った綺麗な星の話や、面白い文化の星の話をしたりした。
気づけば日が暮れ始めていて、お別れの時間が近いと悟ったグレイは少し寂しそうな顔をした。
「帰ったら母さんに怒られるかなぁ?」
「大丈夫、それより心配で帰ってきたことに喜ぶと思うよ。」
「僕船もないや…。」
「待ってね。」
エキドナは不時着した彼の船から予備の部品をすべて取り出し、器用に船を修理していく。
幾度となくアナキンの不時着に付き合わされたお陰だ。
凹んだ機体はフォースで戻し、最後に自分の鞄に入っている水と食料を乗せると、共和国登録船にし、領域を出るとその登録が外れるように設定をした。
「治った。オートパイロットにしたし、これで帰れるよ。」
グレイの乗った船のハッチが閉まる。お別れだ。
グレイは大粒の涙をこぼしながら手を振る。
エキドナは、そんなグレイを微笑ましく思いながら手を振り返すと、船は彼の星へと向かっていった。
エキドナ自身、大泣きするグレイに少しうるっときてしまったのは内緒の話。
そして彼と話をすることによって、エキドナはジェダイである誇りを取り戻す。
オビワンともう仲良くすることができないのはとても寂しいが、ジェダイとしてエキドナは平和へ歩いていくべきだと思った。