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陽の沈む夜に。

第12章 The Clone Wars.6



「ヴァ―ミア、正気か?発信器を持って帰ってきただと?」

「大丈夫です、エキドナなら。」

「とはいえ彼女は休日ではなく休養。発信器を持つことは義務だ。」

「では私に罰を与えてください。私はエキドナを信じています。彼女は私が知る女性ジェダイの中で一番強いですから。」

ほぼ人生で初めてウィンドゥと話をするパティアは、怖面にも臆せず堂々とそう述べた。
その時のパティアはいつもよりも嬉しそうで、勇敢だったと聞く。


…一方そのころエキドナは、パティアと別れた後すぐ近くの巨大な森でしばしの時間を過ごすようにした。

任務がないこの自由な時間はかえってエキドナの居心地を悪くさせる。

どこかに行かせてほしいと頼んだのはエキドナだけれど、することもなくエキドナは木の大きなくぼみに身を寄せると、さっそく瞑想を始めた。







「オビワン、ごめん私が離れたばっかりに…。」

「あぁ、言い訳は聞きたくない。」





「何をしているんだ。公私混同もいいところだな。共和国に忠誠を誓ったことを忘れたのか。」

「マスターあんまりですよ!」

「お前たちは悪いところが酷いくらいに似ているな。公私混同して任務を放棄した結果がこれだ。生還できたからまだ良いにしても、ジェダイが自分の感情に左右されて逃げた結果、サティーンを危険な目にあわせてしまった。分からないのか?」






「はぁ……。」

しかし瞑想にはオビワンが入り込んできて、集中が出来ない。
滑り込んでくる嫌な記憶達が、エキドナを闇の中に引きずり込もうと手を伸ばしてくる。

どうしてあんなに嫉妬してしまったのだろう。

どうして固執してしまったのだろう。

どうして付き合ってしまったのだろう。

どうして名前で呼ぶことを許してしまったのだろう。

色々な疑問と後悔が襲い掛かってはエキドナをさらに地へ落とす。
彼の呼ぶ自分の名前が好きでたまらなかった。
それなのに、このような結果に追い込んだのは自分自身のせいだとエキドナは自責の念で押しつぶされそうになった。

そのときだ。

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