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陽の沈む夜に。

第12章 The Clone Wars.6



「お二人とも?」

アナキンからだ。エキドナはその通信にすぐに応答する。

「手掛かりが見つかりました、今から上層階へ集合してください。」

「了解。」

一個下の階に居たエキドナは、物凄く嫌だが一つ上の階へ上がり、オビワンと目を合わせることなくアナキンを待った。

「お待たせしました。」

エレベーターを上がり、現れたアナキンはなにかタブレットを手に持っている。

「どうやら、四人の議員の中の一人が持ち込んだようです。」

「私もそんな気がしていた。」

いつものように髭を触るオビワン。その髭にサティーンが触れていたのがフラッシュバックして、エキドナは目を背ける。
すると、机の下になにか動くものが見えて、エキドナはしゃがんだ。

「犯人以外に反応する子だから、この子使ったら?」

動くものの正体は先ほどの暗殺ドロイドで、エキドナは壊れないように優しくフォースで持ち上げると、2人の目の前に持ってきた。

「なるほど、たまには頭が切れるんですね。」

「貴方よりマシよアナキン。私は貨物エリア以外のフロアを巡回する。アナキンは貨物エリアを。」

そういってエレベーターへ向かうエキドナ。彼女の姿を見て困ったようにアナキンは眉を下げると、彼女と一緒にエレベーターに乗る。
2人を見送るオビワンはこの時、初めてではないが、強く感じたのは初めてである"感情"を感じる。

今までにも幾度となく、色々な星の男にモテていたエキドナ。
彼女を口説かんと近寄る男どもに少し憎さを感じながらも、彼女はジェダイである上に自分のものだと慢心しては安心していた。

しかし今となってはどうだろう。
男(アナキン)に背中を摩られて拒否しない彼女。
自分にはこの一緒にいた十数年をすべてかき消したような眼。
オビワンがこの十数年、外面のエキドナと思っていた態度であり、愛弟子のボディタッチに拒否する姿勢を見せない。
慢心していたオビワンの心は、不安の海に駆られ、任務に動かねばならないのに足は動いてくれなかった。

「あぁ、エキドナ。」

この時彼から発された言葉は、何かを理解したような色をはらんでいた。
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