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陽の沈む夜に。

第1章 The Phantom Menace



「パイロットたちを解放しなければ。」

一行の目の先には、ドロイドに整列させられているパイロットたちである。

「オビワンは制御室とその周りをお願い。私は船の向こう側を。」

交渉術に長けているクワイガンにドロイドとの交渉を任せるべくエキドナがオビワンにそう指示すると、オビワンはドロイドの死角にしっかりと入って位置につき、クワイガンとエキドナは、女王一行の前に立ってドロイドへと近づいていく。

「止まれ!」

「私は最高議長の特使だ。この方々をコルサントへお連れする。」

「コルサント?データにない。逮捕する。」

その言葉を最後にクワイガンがライトセーバーを起動してそのドロイドを切り、クワイガンを見た2人は瞬く間に動き始める。
エキドナはフォースを使って大きくジャンプすると、船の反対側にいるドロイドを制圧にかかった。

その小柄な体格を生かして敵の間合いに入っていくそのフォームは、女性ならではの立ち回りであり、エキドナの師匠シャク・ティーが機動力のあるエキドナの体の使いこなし方を見て指導してくれた賜物である。
フォースでジャンプして敵を切れば、もうすでに次の敵の所へ飛んでいく。
敵の寄る暇も与えずに自らが優位な敵の間合いに入るよう、飛んだり滑り込んだりしてあっという間に制圧すると、近くのオビワンの所に行きつつあったドロイディカがブラスターを構える前に切った。

「マスターエキドナ。ありがとうございます。」

述べ忘れていたが、エキドナとオビワンはイニシエト時代を共にしていた同期ではあるが、ジェダイマスターであるエキドナには敬語を使わなければならない。
そんな彼にエキドナはいつも寂しくなる。
オビワンがパダワンを卒業すれば、晴れて2人は敬語で話さなくてよくなるのだが、いつ卒業するのかと待っている自分がいる。

ドロイドデカの間合いに入るべく片膝をついて地面すれすれで移動したエキドナに、オビワンは手を差し伸べた。

「ありがとう。」

遠慮がちにエキドナは、オビワンのすっかり大きくなった手を取る。
その遠慮がちに触れたお互いの手が緊張を誘う。
オビワンもエキドナも、お互いそれが世間で言う「恋」とは自覚していなかったが、再会して大人びた互いを見てから、昔と何か違う特別な気持ちには自覚があった。

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