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陽の沈む夜に。

第11章 The Clone Wars.5




「…パドメは?」

「アナキン聞こえますか?」

「パドメ、聞こえる。大丈夫か?」

「えぇ今のところは。ジャージャーと爆弾処理室に居たものですから。防護服を着ています。」

「ウイルスが放たれた。アソーカが全施設を封鎖したよ。」

秒速級の速さで広まるウイルスは、少し青みがかっていてエキドナは走っても無理だということに諦めがついてそのウイルスを全身で浴びる。

なるべく息を吸わないよう、どうにか呼吸を遅くするが、息を吸うたびに肺と心臓を何千本もの針で刺すような痛みが襲う。


いつものような勝気な顔をしたエキドナはすでに居らず、ウイルスの浸食は彼女の死を早める。
ずっとアナキンとパドメの通信が流れているが、焦りと痛みで会話の内容が入ってくるわけがなかった。

……せき込み続けて1時間は立っただろうか。
アソーカとは会話を最小限に抑えるため、ドロイドを排除した報告を聞いて以降連絡を取らず、通路でウイルスに着々と体を蝕まれていた。
体の激痛で走ることが出来ず、防護服を破られてしまったパドメの連絡を聞いて、第一にパドメを守れなかったことにショックを受けた。

もう咳と激痛で呼吸することもままならない。唇は痺れ、視界が薄れていく。
エキドナはせめてと思い、ホログラム通信機を取り出すと、アナキンとオビワンの船につないだ。

「2人とも聞、こえる?…つながっ、てる?」

「エキドナ!!」

ホログラムに映し出されたオビワンの珍しく焦る表情に、エキドナは微笑みかける。
その微笑む顔にも、オビワンの大好きな宇宙いち美しいらしい顔にも、ウイルスの浸食が目に見えて分かるように血管が青く浮き上がっている。

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