第11章 The Clone Wars.5
シーズン1 第十七話 ブルー・シャドー・ウイルス より。
「くれぐれも頼んだぞ。」
一方的に切られた通信。評議会からの連絡でオビワンの船に合流させられたアナキン、アソーカ、そしてエキドナは、フルパワーでナブーへと向かっていた。
ナブーに分離主義者のドロイドが発見され警戒態勢を取り、アミダラ議員が実態調査へ向かった。
実態としてナブーグンガンの住む湿地帯に殺人ウイルスを製造している研究所があることが発覚し、彼女がそこに捕らえられてしまったらしいのだ。
いらだちや焦りを隠しきれていないアナキンに、エキドナとオビワンは眉を下げる。
二人とも薄々感付いている。特にアナキンの熱が、友人の枠を超えているということ。
ジェダイの掟に反する心意気であること。しかし、2人もまた同じ友人の域を超えている身であるため、見守るほかなかった。
「心配ね。アナキンの事。」
ナブーまでのあと一時間。エキドナ達は疲れていると言い訳をして簡易ベッドのある寝室で、貴重な2人の時間を過ごしていた。
アソーカとアナキンに状況判断を任せ、なにかあれば連絡するように伝えてあるので、誰か来る心配もない。
エキドナは座ったままオビワンの広い胸板に頭を預け、オビワンは彼女の頭を愛おしそうに撫でる。
「顔色が悪いな。どうかしたか?」
「丸二日寝てなくて。215(部隊)のみんなは今頃コルサントでぐっすり寝てると思う。」
「珍しいな。そんなに面倒な任務だったのか?」
「最近、作戦を読まれてることが多い気がするの。そのことを考えてたら、ますます寝る時間なくって。」
最近感じている違和感。敵がエキドナの戦略を攻略してしまったのか、はたまたスパイがいるのか…。いくら考えてもその答えが出ることはなかった。
「今のうちに寝るといい。何かあれば起こす。」
「ありがとう。オビワン。」
寝る前に一度ちゅっとキスをすると、座ったままエキドナはオビワンの腕の中で一瞬のうちに寝てしまう。よほど疲れていたのだろう。
オビワンはそんな彼女が愛おしくて、しきりに肩を撫でた。