第22章 伝える①
「ハっ、ハァッ…!おまッ…何して……!?」
「好きだ」
「ッ……!」
「好きだ、。」
ずっと前から。
「す、す、好きって……」
「こういうことも、もっと先のこともお前としたいって思ってる。そういう、好き」
「な!?何言ってんだお前……!!」
そう言って、ボッとりんごのように赤く染った顔を手で覆った。覆ったまま、指に隙間をあけ目だけでオレを見た。オレも多少なりとも恥ずかしさはあるが、それよりも今は、何としてでもこの小さな男を自分のものにしたいという熱情が勝っていた。
「初めて同じ清掃場所になった日、覚えてるか?殴ろうとしてお前の眼鏡が外れた時、一目惚れした。そこから、お前のこと知ってくうちにどんどん引き込まれて、もっと好きになった。
………いや、本当はもっと前から。お前が不良連中相手に堂々としてたのを見た時から、ムカつくのに、お前のことが気になってたと思う」
そう。ずっと、最初から。
気に入らなかった。なのに、気になっていた。