• テキストサイズ

【東リべBLD】君の鼓動を旋律に【松野千冬】

第19章 夏の嘘





「……あのさ」
「…なんだよ」
「オレ、お前より好きなやつなんかいねぇから」
「……な、なんだよ、急に…」
「男だろうが女だろうが、お前より好きな人なんかいねえ。嘘じゃねえ、本心だ」
「ッ………!おまッ………」

顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに照れてる姿がかわいい。
かわいいけど、こいつってこんな反応するようなやつだったっけ?
これまでオレが何回好きと伝えても、うんわかってる。と言うばかりで真に受けている様子はなかった。

―――今思えば最近よそよそしいと思う事もあった。


『…かっこよすぎだ、馬鹿』


もしかして


脈アリ?



「」
「な、なんだよ」
「こっち向いて」
「……ッ俺授業戻る!」
「逃げんな。こっち向けって言ってんだよ」

何かを察知したように立ち上がり、逃げようとしたをベッドに押し倒す。

「ッ、!何すんだよッ…!!」
「なんで逃げんだよ、悩んでる事があるなら話せって言ったのお前だろ」
「そ、そうだけど…!いいからどけって…!」

上から覆いかぶさって、顔を近づける。少しでも動いたら唇が触れてしまいそうな程に。

の吐息がかかる。熱くて、甘い吐息だ。

「大当たり。お前の言う通り、好きな人のことで悩んでんだよ」
「…ッ」
「知りたいんだろ?オレの好きな人」
「そ、れは………」
「…なぁ、今キスしたいって言ったら、お前どうすんの」
「や、やめろッ…!千冬!」
「」

してもいいだろうか。
このまま、この何もつけてないのに潤っている、ぷっくりと熟れた唇に。


いい、よな。


「」



応えてくれるだろうか。





「ひっ…や、だぁ………ッ」





/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp