第14章 優しき一日を

「知ってんの？オレのこと」
「千冬がことある毎に俺がお前と似てるとか言いやがるんだよ。なんだ、とんだ悪口じゃねえかよ、こんなのと似てるなんて。酷えなぁ千冬」
「テメー！一発殴らせろやー！」
「落ち着けタケミっち！こういうやつなんだよ！」

千冬に押さえつけられ、何とか落ち着く。
なんなんだこのチビ。何者なんだ。
すげー弱そうなのに態度はデカいし、千冬と知り合いらしい。

「、タケミっちはいいやつだよ。オレの相棒なんだ」
「へえ、これが？」
「オイ」
「ったく……お前なぁ、なんでそうやってすぐ噛み付くんだ」
「……だって、こいつがぶつかってきたんだ」

千冬に窘められたからか、少ししょぼくれた様子で千冬の服の裾を掴み、見上げて言った。

「千冬は、タケミっちの味方するのか……？」
「タケミっち、に謝れ」
「千冬さん！？」
「あはは、千冬くんわかりやすいなぁ…」

千冬はこいつのことを大層気に入っているみたいだが、それにしては、なんというか。

「タケミっち。こいつは。クラスメイトで、すげぇ大切な友達なんだ」
「へえ、そうだったのか」

。
どこかで聞いた事がある気がする。