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【東リべBLD】君の鼓動を旋律に【松野千冬】

第3章 友達




「松野………千冬…………」

風呂から上がり、ソファーでくつろぎながら携帯の画面をみる。

『お前のこと、嫌って離れたりしねえ。約束する。だから、友達になろうぜ』

優しく頭に触れられたのを思い出して、くすぐったくなる。
何故松野は、俺に近づいてくるのだろう。
普通なら嫌うだろうに、それに特段仲良くなるようなキッカケだってなかったはずだ。

「………信じてみようかな」

その時、突然携帯が震え体ごと跳ね上がる。
松野からのメールだ。

ドキドキしながら、開く。




From:松野千冬
(件名なし)
__________________
よ!今なにしてんの?





「ッ……………」

初めて貰った、友達からのメール。
例えようがないほどに嬉しい。でも、なんて返したらいい?こういうのは、すぐ返してもいいのだろうか。なんて打ったらいいのだろう。
嬉しさ、驚き、混乱、色んな感情が溢れて仕方がない。



To:松野千冬
件名:こんばんは
__________________
お風呂に入って、ソファに座ってたよ。



「こ、これで…いいの、かな………………」

ドキドキと心臓を昂らせながら、初めての返信を送った。
すると一瞬で向こうからの返信が届き、驚く。
慣れてるやつはどんなスピードで文字を入力しているんだ。


From:松野千冬
Re:こんばんは
_________________
件名可愛いな(笑)
髪ちゃんと乾かしたか?
風邪ひくから髪濡れたまま寝るなよー


「…ぷっ、なんだそれ。保護者かよ」


To:松野千冬
Re:Re: こんばんは
____________________
うん。わかった。
ちゃんと乾かして寝る。
松野も、暖かくして寝ろよ。

「…………………」

文面だけど、会話が続いてしまった。
楽しい。メールが帰ってくる度に、読むのが楽しくて仕方がない。

「………ふふ」

明日も学校、楽しみだな。









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