第1章 医務室にて。 ポピー ~恋の予感~ ★?
【Side1146番END】
「ん~っ。やっっと退院だっあーーーー!」
入り口でグーッと伸びをして、お腹から声を出す。
「叫ぶと迷惑になってしまうぞ。」
1146番が言う。
「ごめんなさい。」
しょぼんとすると、1146番が頭をポンポンしてくれる。
優しくて暖かくて安心する。
「ナイフ投げる腕なまってないといいけど。」
「ちょっとしたら、アイツらも来るだろう。そこでお茶を飲もう。」
「うん!」
実は今、1146番以外は雑菌駆除の急用でいない。遅れてくるそうだ。つまり今、1146番と2人きりなのだが、
「......。」
「......。」
何を話せばいいのかわからず、お茶を飲み始めてからこんな状態。
なんか久しぶりで新鮮な感じで、話題がいつもと違って出てこない。
『えっと、』
『あっ、どうぞ。』
『......。』
見事なまでにぴったりと声がそろう。
「その、退院おめでとう。」
「ありがと。」
なんかさっきから
1146番のほっぺが赤い気がするんだけれども。
突っ込むのも、なぁ。
でもちょっとかわいいと思う自分がどこかにいる。
どういう感情なんだろ、コレ...。
ガサゴソ...ガサガサ.........
後ろの茂みに何かいる。
雑菌......?
でも、まだ装備を取りに行っていないから、駆除するスベはない。
1146番が音のした茂みと私の間に割って入った。
キュン......
って... へ?
キュンって、なんだろ。