第12章 You're my other half(シュヴァリエ)
今日も寝れずに二時間経ってる……ベッドで目を瞑るだけで寝ようとするのは諦めた方がいいかも。何かシュヴァリエ様を感じられるものが欲しいな。香水や手紙、抱き枕以上の……
普段シュヴァリエ様とベッドに入ったら何をするだろうか。と、考えるまでもなかった。
そうだ……自慰すればシュヴァリエ様を感じられるかな?
シュヴァリエ様と交わった後は気持ちよく眠れていたはずだ。誰もいないというのに辺りを見回し、ドアの鍵を確認した。しっかり閉まっている。今から火遊びをするかのように緊張した心を押さえつけ、パンツを脱ぎ、ブラジャーを外した。まずは胸とクリトリスの周りをそっと愛撫してみた。
案外乳首はすぐに立った。シュヴァリエ様にこれをいつも見られているかと思うと、穴に入りたい気分だ。シュヴァリエ様の舌の動きを思い出しながら、乳首を下から上に指でこする。
っ……気持ちいいかもしれない。
シュヴァリエ様の温かで柔らかい舌に今まさに愛撫されているような気がする。もっと……と、乳首を指でつまんで引っ張れば、シュヴァリエ様に吸われている時の感触を鮮明に思い出せた。いや、今吸われているのだ。
股がじんわり温まるのを感じ、次はクリトリスに直接触れた。緩急をつけ、力加減も変えて指を回す。あの意地悪で優しい手だ。
シュヴァリエ様……シュヴァリエ様……
気が付けばぬるぬるとした液体で指が濡れていた。今なら指を入れても大丈夫そうだ。下から右手の中指を這わせ、"穴"を見つける。恐る恐る、高揚感を感じながら指を入れると、穴の中は思っていたより広く、抵抗がない。言い知れない満足感を感じる。だがシュヴァリエ様の"あれ"はもっと太かったはずだ。人差し指も薬指も突っ込むと、簡単に入って行った。中をかき乱せば、際限なく蜜が溢れてくる。指を限界まで差し入れ、最奥をつつくと、体がぞわりと震えた。
『ベル』
愛しいあの声で名前を呼ばれた。そして今あの熱いものが中に入っている。最奥を虐めながら空いている右手の親指でクリトリスをぐりぐりと押し回し、左手で乳首を撫でれば、絶頂に達するのは早かった。
「はあ、はあっ……シュヴァリエ様……っ」
全身が痙攣し、シュヴァリエ様のことしか考えられない。まだ温かい毛布にくるまり、ゆっくりと目を閉じた。幸せを久しぶりに感じられた気がした。