• テキストサイズ

女神の劣情 ~不貞妻の誘惑~

第3章 覚悟





もう罠でもいい。



背を向けたまま止まってしまった志保さんの背中に、ゆっくりと近づいて。



「内村さん…、おれ、嬉しいです」



呻くように呟いて、彼女を後ろからぎゅっと抱きしめていた。



伝票が床に落ちる。



こんなこと、許されないのに…。



「おれ、ずっと内村さんのこと…」



仕事のこと、彼女の左手の指輪のこと、全てが頭の隅に追いやられて。



彼女を抱きしめる腕に力を込める。



「内村さんのこと、好きだったんです」



ああ、ダメなのに。



言ってしまった。



ふと、自分の汗が気になったけど。



彼女は、おれの腕を振りほどくでもなく、そっと手を重ねてきてくれた。



/ 31ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp