第2章 5月
「あ!ケンチン!シュークリーム!!」
「そうだなー。」
「なぁ!!行こう!!」
マイキーは外から見えるお土産をキョロキョロ見回して先陣を切って歩いていた。
そんなマイキーがシュークリームのお店を見つけたらしい。
「私も行きたいな。」
「私もー!」
「ウチもー!」
「そこのシュークリームおいしいよ。」
私もシュークリームは嫌いじゃないし、みんなで食べたいなと思い、提案する。
続いて、ヒナとエマも同調し、地元民の桜はおすすめしてくれたということもあり、シュークリームを見に行くことになった。
マイキーはあれもこれもとたくさん頼んでいて、ドラケンが呆れている様子だった。
私は、いちごのシュークリームとカスタードシュークリームの二つを選んだ。
「はーいふふぉー!(さーいくぞー!)」
シュークリームを頬張りながらしゃべるマイキーはなにを言っているのかさぱりわからないが、それとなく…ニュアンスでみんな感じ取っていた。
私も、シュークリームを頬張りながらみんなの後をついて歩いた。
「んー、おいしい!」
「そうっすね!あっ…。」
私と同じいちごのシュークリームを頬張る千冬が私の顔を見て何かに気づいたようだった。
「ん?」
首をかしげていると、千冬の人差し指が伸びて来て私の唇をなぞった。
「クリームついてましたよ。」
指ですくったクリームをペロッと舐めて、二カッとまぶしい笑顔を見せてくるが、そんな少女漫画みたいなことをされた私の心臓は爆発寸前である。