第2章 5月
ー三ツ谷Side
「声かけてもらえて、よかったね」
なんで、そんな辛そうに笑って言うのか、俺にはさっぱりわからなかった。
そんな顔、させたいわけねぇだろ。
「おれは…!」
「あ、私は場地と寝ようかなっ、」
「おーいいぜ。」
千夏の言葉に、ぐっと言葉を飲み込み、唇をかみしめた。
場地は千夏を連れて布団を選びに行く。
「俺はじっこな。真ん中落ち着かねぇんだよ。」
そういって場地は端へ、そして千夏は中側へと座る。
あ…れ?
俺が気づいたのと、場地が俺を見てふっと笑ったのは、同時だったと思う。
俺は、
「わかった。」
と桜に声をかけ、千夏の隣の布団へ座って桜を隣
に呼んだ。
「えっ…、」
千夏は驚いて目を見開き、俺を見た後に場地を見る。
場地は、なんもしてないというように、目を合わせようとはしなかった。
マイキーと一緒に千冬もなんか抗議しているが、誰も聞く耳は持たず、
マイキーに至ってはドラケンにどら焼きをもらい、千夏の上だと説得されていた。
結局、寝る場所は
橘 場地
たけみっち 千夏
マイキー 俺
ドラケン 桜
エマ 千冬
となった。
あとで、場地になんかおごらなきゃな。
ー三ツ谷Side end