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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第47章 宇髄さんを癒したい!※《宇髄天元》






性交はした。半年前に。それからはおそらくもう数えきれないほどした。
初めてのときに波奈は宇髄に伝えたのだ。

『胸を触られるのは苦手なの、好きじゃない…』と。

へえ、そう。と宇髄はなんてない返事をして、胸に手を出そうとしたのを引っ込めて、愛おしそうに胸にキスして終わった。
最中も、胸を触ったりせずに、軽くキスしたりするだけだった。
波奈の嫌がることは一切しなかった。
割と乱暴なところがありそう…(ごめんなさい)、と付き合う前の予想は見事に外れて、始終宇髄は優しいのだ。

波奈の胸は小学生高学年の頃から少しずつ膨らんで、背はあまり伸びないのに、胸だけどんどん成長してしまった。
周囲の人のチラチラ胸元をみる視線。いきなり浴びせられる卑猥な言葉。そんなことが日常茶飯事になって、胸の大きさが自身のコンプレックスになるのにはそう時間がかからなかった。

もう何度も満員電車で胸を触られた。
鷲掴みにされて、ぐいぐいと揉まれて、いやらしいね、と小さな声で言われて、好きでこうなったわけじゃないのに、とその場で固まってどうすることもできなかった。
猫背になって、胸を隠すようになった。痴漢対策も人より念入りにするようになった。この胸の大きさのせいで、なぜ人よりも苦労をしなければならないのだろうと悲しかった。

だから胸を触られると、痴漢のことを思い出してしまうんじゃないかと怖くて。
だけど実際は怖いと言うよりも、むしろ逆だった。
胸を優しくキスされて優しく撫でられるだけで、キュンと疼いてしまっていたのだ。
相手が恋人の、宇髄天元というだけで私は。



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