満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第4章 愛に似た《煉獄杏寿郎》
『…君は意外と泣き虫だな』
ポロポロと次から次へと流れる涙を、親指の腹で拭う。
『うう…っ 信じられなくてっ…
今日は振られに来たつもりなんです…っ
なのに先生、好きとか言うんだもん〜〜』
『まあ俺だってまさかこんなことになるとは。
君がまだ俺を想っていてくれていたなんて。
…
俺は今自分史上最も舞い上がってしまっている』
ふう、と息をついて、
彼女を抱きしめながら、彼女の頭の上に顎を乗せた。
ん?これはなかなかのいい心地のアゴ起き…
『…っそ、そう…デスカ』
彼女を見下ろすと、耳まで赤くなってる。
『ひとつ言っておくが』
『…っはい』
『今まで俺は君の先生だったので
多少の仮面は被っているわけだ』
『はい』
『それでも、本当に俺でいいのか?』
『っも、もちろんです!!』
キリっとした目で俺を見つめた。
『先生、わたし何年も片想いしてたんですから!
舐めないでください!』
ぷく、と頬を膨らます彼女に、
思わず『それはそうか!』とハハハ!と大きく笑ってしまった。