満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第4章 愛に似た《煉獄杏寿郎》
「さあ、もう帰ろうか」
「はい、先生!」
「ん!?だからもう…」
「あ、そうだった!
杏寿郎さん♩」
てへ、と笑う彼女の顔は、
昔と変わらない。
優しく、花のようだ。
「しかし君のサークルと同じ場所で飲み会とはな」
「びっくりしちゃいましたねえ。
先生方に誤魔化すの大変だったんですから!」
「結局バレたがな!いたしかたない!」
俺と波奈は、手を繋いで歩いて俺のマンションに帰っていた。
チラチラと降っている雪は、いつもなら寒くて鬱陶しいが、波奈が横にいるだけでこうもキラキラと美しく感じる。
もうすぐ今年も終わり新年を迎える。
波奈がそばにいる年末年始はなんて楽しみなのだろうか。
俺は彼女の手を強く握り返した。
終わり