満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第46章 その理由を教えて※《宇髄天元》
…
そうだ、思い出した。やばい。やべえぞこれ。
口元に手を当てて、サアと血の気が引く。
潮吹きさせてくったくたにして、それからガンガン突いてイかせた。それももう何度イかせたかも覚えていない。…
避けられてるのは潮吹きが嫌だった?身勝手なセックスをしてしまったのかもしれない…
俺はくらくらと考えながら帰宅する。
話し合おう、そう思い意を決して玄関を開けた。
「あ、おかえりなさーい」
柔らかな波奈の声がして、出迎えてくれた。
「…おう、これ。あとで食おうぜ」
「…これ…」
「駅前のケーキ」
「買ってきてくれたんだ、ありがと、冷蔵庫入れとくね…」
そう言って波奈は冷蔵庫にそれを納めている。
「これを食いながら、ゆっくり話そう。」
夕飯を食べ終えて、デザートに買ってきたケーキを皿に盛り付けていると、波奈がこちらにやってきた。
「どした?」
「あ、…えっと。…わたしいらかいから
宇髄さん食べて?」
「うん?…どっか腹痛い?」
いつもなら、デザートは別腹だのなんだの言って食べるくせに、珍しく断るのを不思議に思った…体調がよくないのだろうか。
「お腹は大丈夫なんだけど」
「…けど?」
「…」
もごもごと何かいいたげに黙っている。
「…なあ、言いたいことがあるなら言って欲しい。言わなきゃわかんねーよ」
呆れたように語尾を少し強めてしまった。
は、と気づいたときには波奈は少し俯いていて、目線を下にして黙っている。
きゅ、と口を閉じていて、そして焦っているのがわかった。
「…俺のこと嫌んなった?」
「え?」
波奈は目を見開いて驚いてこちらを見上げた。瞳が薄く膜を張っている。
「い、いやになんてなってない」
「俺のこと避けてるし、抱こうと思えば逃げやがって」
「あ…ば、ばれてました?」
「バレバレだろが。
なあ、もしかして潮吹」
「太っちゃって…」
「………は?」
潮吹き、に被さったその言葉を脳内で繰り返す。フトッチャッテ?…ふとっちゃって?
「…ふとっ、た?」
「…うん……。だから、身体、見られたくなくて……」
避けちゃってごめんなさい、としゅんと項垂れて波奈は神妙に謝った。
まてまてまて、太った、ってのは、いったいどこが?