満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第42章 Chocolate play ※《宇髄天元》
食べられる様に唇をぱくりと貪られた。
ちう、と唾液が擦れる音がする。
宇髄の両手で顔を抑えられて、逃げることが出来ないことにぶわりと赤面してしまう。
無遠慮に口に入り込んだ舌は、波奈の舌に絡みついて誘われた。
「…ほら、お前も舌だせ」
べ、と舌を見せつけてくる宇髄におずおずと舌を出すとまた貪る様にキスされた。
もうキスだけで天に昇ってしまいそうで、必死にクラクラする脳内に意識を集中させた。
「…なあ…、お願いがあるんだけど」
いいか?と至近距離で見上げるようにそう聞かれた。
「…な、なに…?」
に、と笑う宇髄を見て後退りする。
さあこれからセックスします、なんてときに濃厚なキスをしかけておいて、こんなふうに宇髄が頼むなんて絶対に悪い予感しかしない。
それはもう過去の事例からもわかっていた。
ああしてほしい、こうしてほしい、これを着てほしい、なんて宇髄が頼み込んだことはどれも思い出すと顔から火が出るほどに恥ずかしいことだったので、波奈はすっかりと身構えた。
「じゃーん!これ買ってきた!」
嬉しそうに見せたのは茶色くて可愛いボトルの容器だった。パッケージを見れば誰だってそれがチョコレートだとわかった。
「チョコレート、ですか…?」
「そ、これでチョコレートプレイやろうぜ!」
な、なんて?
野球やろうぜ!みたいなノリで言わんでくださいよ。
固まる波奈に構わず宇髄はボトルのキャップを開けた。
「ちょ、ちょっとまってください、!あ、!」
制止する間もなくトスンとベッドに押し倒されて、するりとパジャマを捲られて、揺れた胸が外気に当たりぶるりと身体を震わした。
「かけるぞ」
「あ、うそ、ひゃあっ…」
トロトロと焦茶色の液体が胸を伝う。
チョコレートの甘い香りがスンと香った。
「…っ食べ物を!粗末にしちゃだめっ…!」
「ちゃあんと食べるからいいだろ。…美味そうだなあ」
目を細めてチョコレートのかかった胸を凝視されて、波奈はカアと顔を赤らめた。
逃げようにも動くとチョコレートがベットシーツへ伝っていきそうで、じっとしているしかない。
宇髄が両手で波奈の胸を掴み上げて、ぱくりと胸のチョコレートを吸い上げた。
「…あま」
ペロリと唇を舐めあげる宇髄は色気がありすぎてくらくらして失神しそうだ。