満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第40章 もちつきぺったん※《宇髄天元》
柱合会議が終われば夕刻から鬼狩りで、音屋敷に帰ってくるときにはもう日がどっぷりと暮れていた。
波奈のことが気になり、寝ているであろう部屋の障子を静かに開け、様子を伺う。
ーーーと、もぞもぞと布団が捲れて、こちらに気付き目があった。
まだうさぎの耳は健在でしなりと下を向いている。
「おかえりなさい…」
「わりぃ、起こしたか」
「だいじょぶです、…その、眠れなくて」
もそもそと起きてきた波奈は、行灯に火をつける。
やんわりとした明かりが部屋を包む。
「…そうか。耳はまだ消えねーんだな。
1日お日様に当たったくらいじゃ消えねえか。
ま、気長に待てよ」
波奈の前にしゃがみ込んで、わしゃんしゃと頭を撫でた。
耳がぴくんと反応して、柔らかな毛並みが思ったよりも気持ち良かった。
「…ん、ひゃ、!」
たまらずその耳をぐりぐりと撫でてやると、波奈は驚いたような声を出した。
「お、案外きもちーんだな、もちっと触らせて」
「えぇっ…!あ、!ちょ、…」
両手で耳を緩く掴んで、こすこすと撫でるようにするとヒクヒクと耳が反応する。
くすぐったいのを耐えるように波奈はむずむずと体を小さく揺らしている。
「くすぐったいか」
「くすぐったいですよぅ…」
顔を赤くしてこちらを咎めるように見つめる波奈に、ふは、と思わず笑ってしまう。
…と、波奈の尻のあたりがひょこっと動いた気がした。
「…なんだ、これ」
「んあァ…!♡」
「……は?」
波奈の腰あたりに、ぽっこりと丸い何かが出っ張っている。寝巻きでそれは見えないが、上から手で触るとふにゃりと柔らかい感触がした。
それを触った瞬間、波奈は甲高い悲鳴をあげてびくんと身体が電流が走ったように強張った。
その反応に、宇髄は固まる。
「…おい、なんだこれ、見せてみろ」
「へっ…?!え、あ、やだ、っ…!」
抵抗する波奈を無視してべろんと寝巻きの浴衣の裾を捲りあげると、
波奈の尻の上あたりに丸いふわふわの白い尻尾が生えている。
「…おい、聞いてねえぞ」
「も、やだあ…っみないでくださ、」
ついてんのはうさぎの耳だけかと思ったらどうやらしっぽも付いてるらしい。
波奈は真っ赤になって浴衣を直そうと必死だ。