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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第40章 もちつきぺったん※《宇髄天元》




嫁に頼んで一室に布団を引かせ、ゆっくりと波奈を下ろした。
下ろした時にむにゃ、と起きそうになったがまた規則的な寝息になる。

「…天元さま天元さま、もう、可愛すぎるでしょう?!」
「これどうなっているんでしょうか、どういってこういう血鬼術に?」
「寒くはないでしょうか。布団もう一枚持ってこようか」

三人の嫁たちは眠る彼女を寄ってたかって見つめて起きないようにひそひそと言っている。

眠る姿は実年齢より幼く見えて、健康的な桃色の頬はつやりとしている。小さい唇は半開きで、深い眠りに落ちているのを証明している。
蝶屋敷の仕事中に血鬼術にかかったのだろう、白衣を着たままだ。

ぴく、と波奈の頭の上の物体が動いて、宇髄含め嫁たちがハッと息を呑む。

波奈の頭上には白い毛並みのうさぎのような耳がにょきりと生えているのだ。
血鬼術により。
一体になぜこのような姿になったのかは知らんが、色が白くて優しい目の、可愛らしい顔立ちの波奈には、そのうさぎの耳は、大変似合っていた。

まあ、鬼の首は切ったと不死川が言っていたし日を浴びれば消えるだろう、と頭を掻きながら、波奈の部屋を後にしようとした。

「天元さま、今日はこちらで休んでください。まだ得体の知れない血鬼術です。波奈ちゃんに危険が及ばないか心配なので」


そう言ったのは雛鶴で、波奈の布団の横に布団を敷いて、昨夜はこちらに休んだのだ。



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