満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第4章 愛に似た《煉獄杏寿郎》
『先生?』
『君はほんとーーに、頑張ってるな!!』
『…先生』
『うむ!なるほど!!わかった!!
一緒に考えよう!!
君の荷物が少しでも軽くなるように!!』
『君は学生として、
勉学に励む権利はあるし、
君がなにもかも背負う必要はない!』
グッと肩を抱いた力は激しかったと思う。
彼女は、俺の勢いに圧倒されたのか
ポカンとした顔を見せたのだった。
彼女の凄いところは、その後クラスメイトの心配に対して貧血で倒れただけだと笑い、さも何もなかったように笑顔で対応するのだ。
君はもしや今までそうやって生きてきたんだな…
と切なく胸を締め付けたが、
今日は、彼女から色んな話を聞けて、彼女の苦しい胸の内を聞けて…
『うむ!!良かった!!!』
と心から思ったのだ。
先生どうしたの?うるさいよーとクラスメイトは笑っている。
沢田波奈も、俺と目が合って
ニコ、と優しく笑った。
先程の保健室での、小さな子どものように泣きじゃくっていた彼女とは違い、いつものような野の花のような笑顔だった。