満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第37章 血鬼術を解いてよ宇髄さん2※
音屋敷の中の嫁たち3人は、波奈が来ると大層騒がしかった。
「ようこそいらっしゃいました!波奈ちゃん!」
「すぐにご飯の準備をしますから。嫌いなものはないかしら」
「荷物はこれだけ?持ってあげるから早く入んな!」
待ち侘びたように須磨、雛鶴、まきをが波奈を出迎えて、波奈はおずおずと音屋敷に入る。
「あ、あの、音柱様っ!奥様方は血鬼術のことは知って…?」
「あぁ。今夜お前を抱くことも知ってるぞ」
「んな…っ?!」
だってそりゃ、家族なんだから隠し事はしたくはない。
けったいな血鬼術を解くために抱くことになった。そう告げると、1番煩いのは須磨で、ええ?!波奈ちゃんを?!応援しています!と、雛鶴は一度こちらに来ていただいてご飯でも、まきをは無理はさせないでくださいねと言ったようなよくわからない返しをされた。
嫁以外の女を抱くことを嫁に伝えることを、波奈は信じられないようだ。考えてみればそうか。
波奈はさっと青ざめたが、嫁たち3人は波奈を囲んで、まるで妹を可愛がるようにきゃいきゃいと楽しそうに波奈に話しかけるので、波奈はほっと肩の力が抜けたようだった。
宇髄家に溶け込んだのは時間はかからなかった。
波奈は夕飯を美味しそうに食べて、楽しそうに話をしている。まるで風に揺れる草原のようにしなやかに環境に適応するやつだ。
夕飯が終わると、波奈は湯床に連れて行かれた。