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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第4章 愛に似た《煉獄杏寿郎》




彼女はポロポロと流れる涙を慌ててハンカチで拭うが、止めどなく涙が溢れている。

『…う、…っひっ…』

『沢田。ゆっくりでいいから』

こくこくと頷く彼女。
俺もベッドに腰をかけて、彼女が落ち着くのを待った。

『先生ごめんなさい…ホームルーム…行かないと…っ』

『あぁ』

俺はポケットからスマホを取り出して、同僚の宇髄に電話をかけた。
生徒が1人倒れて保健室にいるのでクラスのホームルームを代わりにして欲しいこと、ホームルームでの連絡事項を簡潔に伝えた。

『よし!』

スマホをポケットにしまう。

『これで君の憂いごとはなくなった!
俺はいつまでも君を待てるし、君は思いっきり泣けるし、ゆっくり話しができる』

彼女の頭をポンと撫でた。
弟にするように。
それでいつも弟は落ち着くのだ。



彼女はひとしきりシクシクと泣いた後、ゆっくりとぽつりぽつり話し出した。




続く
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