満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第34章 くらし、始まる※《宇髄天元》
宇髄を見上げると、汗で額が濡れて血管も浮き出ている。
必死に何かに耐える宇髄を見るのは、あまり経験がない。
ので、波奈はそれが新鮮だった。
「…っ、…なに」
「は…っ、え、なにもっ」
「随分と余裕そうだなあ」
見つめる視線に気づいた宇髄はそう言った。
余裕なんてものは波奈にはもちろん残っていない。
ハッとして波奈は違う、と頭を横に振ったが、遅かった。
「あ、っ…え、?まっ、まって、」
「聞かねーよ」
内膝に手をかけられて、波奈の足はググ…っと宇髄の肩に乗せられた。
背がゆうに高い宇髄の肩に乗せられ、波奈の腰は浮く。
「…ぁっ、ん、や…っ、あァっ…!」
そのまま宇髄は腰を使って動いた。
動くたびにぬちゅぬちゅと言う水音が聞こえて、濡れて擦れる音が響いてる。
痛いだけだったのに、宇髄がつくたびに快感が見え隠れして、どうしていいかわからずにシーツを掴んだ。何かに縋りたくて。
こんな体制にさせられて、恥ずかしくて首から上は真っ赤だ。
「…っ…いいな、丸見えで」
「…うず、さん…っはず、かし…っい!あぁっ…♡」
「隠すな、って…っぜんぶ見せろ」
「ふ…っ、ん、あ、あっ!ゆ、ゆっくり、してよぉ…っ」
「好きだ、…波奈、…っ」
ぐっ、ぐっ、と力強く腰を掴まれ、宇髄は身体を揺らして絶頂した。長い長い射精で、奥まで届くように波奈の身体を引き寄せた。
そのままぐたりと身体を倒して、ハア…っと息をした。
宇髄の汗ばんだ身体が、ぴたりと波奈の肌についた。
なんとか今ある腕で身体を支えているので、重さはない。
腕を背中に回されて、そのまま息が出来ぬぐらいにまで抱きしめられた。
2人一つにドロドロに溶けて、秋の満月の夜に溶けていきそうだった。