満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第33章 媚薬50本飲まないと出れない部屋※《宇髄天元》
くたりと布団に仰向けに寝そべった波奈は、ハッハッと呼吸を荒げてはいたが、だんだんと落ち着きを取り戻した。
「…うず、さん…ごめんなさ、…わたし、」
「ーーー少しは落ち着いたか」
「え、えと、はい…。おちつき、ました…。ありがとうございます…」
恥ずかしさで目線を合わせられない波奈に、少し笑ってしまう。生娘の波奈を、拓かせて触って、怖がらせたのはこの俺なのに、お礼を言うときた。
「ーーーんじゃあ、隣の部屋で休んでるから」
自身のソレが、はちきれそうに痛かった。
俺だって身体が熱いし、汗はじっとりとかいてるし、呼吸も荒い。
好きだと自覚してしまった波奈を前に、身体の欲求は悲鳴をあげる。
情けない姿を、これ以上見られたくはなかった。
後ろを振り向き、立ち上がろうとしたとき、グイ、と背中の刀を引っ張られた。
「あ?ーーなに、」
ぐらりとバランスを崩すが、そこで倒れてしまう体幹ではない。
いいから早く行かせてくれと焦りで苛つきながら返事をしながら振り向くと、涙目で見つめられた。
「どうした」
「その、…お、お手伝い、します」
「…………はぁ?」
カァ、とまた波奈は茹で蛸のように赤くなった。
消え入るような声で言った言葉の意味は、すぐには理解できなかった。
「…だから、その…私のことを助けてくれたので、同じようにいたします……」
「自分が何か言ってるか分かってんのかこのクソガキ」
「わか、わかってます…!」
グインと太ももの上に体重を乗せられて、宇髄は不覚にも驚いて後ろに傾く。波奈は宇髄の上に乗り、腰の横に手をついた。
「…っ…おま、…っ男のソレも見たことない生娘が何言ってんだ」
「だ、男性器なら何回も見たことあります!」
は?どういうことだ。
宇髄は激しく動揺した。ドクンと怒りのようなものが沸き上がり、心乱される経験は、あまり覚えがない。
誰の、いつ、。問おうとしてグッと口を紡ぐ。もし波奈から詳しく言われると、立ち直れる気がしなかった。
「……で、ですから、大丈夫、です…」
波奈はそう言うと、震える手で宇髄のベルトに手をかけた。