満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第32章 禁欲の制裁※《宇髄天元》
ーーーほんとうに、馬鹿なことをしたなとは思ったよ。
波奈が深夜に男と一緒に家に帰ってきて、しかも本人はふらふらで意識はもうほぼなくてまともに喋れないときた。
俺の怒りのオーラが見えたのか、男は「波奈先輩!おやすみなさい!すいません!失礼します!」とすたこら帰っていった。
俺がいなかったらどうするつもりだったんだよ、本当に。
湧き出る怒りは募るばかりで、子どものような独占欲と嫉妬を上手くコントロールできないまま朝を迎えてしまう。
『1ヶ月セックス禁止な』
なんて言ってしまった。
ま、言ってしまったものは仕方がない。
俺は言ったことをきちんと通す責任感のある大人だ。
1ヶ月波奈を抱けないのは正直キツかったが、我慢できずに誘う波奈を見て、もう少し虐めたい、と加虐心が沸いてしまった。なにせ誘ってくる波奈はとんでもなく、可愛かったから。
真っ暗な寝室に、オレンジ色の柔い明かりをつけて、波奈をベッドにとすんと落としてやる。
波奈ははやく、はやくと言うように首に腕を巻きつけて、ねだるように宇髄を見つめた。
ーーーこれは、無理。
たまらず波奈に口づけをして、舌をねじ込む。
波奈もそれを受け入れ、自身の舌もつたないながら絡むように差し出す。
ちゅ、くちゅ、とお互いな唾液の音すらも気持ちを昂らせ、波奈はもっともっとと口を押し付けてくる。
「んう……っ、は…っ、……うじゅ、さ……っ」
どうにかこうにか名前を呼んで、キスのその先を求めるように、身体の下を揺らしている。そして腰を少し浮かせて俺の足に身体を擦るのだった。