満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第28章 望みとあれば※【宇髄天元】
……
これはよくねえ。まじで。
宇髄は自分の傍に、すやすやと眠る波奈を見つめたあと、ハアーーーと長めのため息をついて、頭を抱えた。
ようやく解いてやった手首には、やはり拘束の跡が赤く残っている。全裸の彼女の、首や胸やところどころに、俺が付けたであろう赤い鬱血跡がところどころに散らばっている。しかしその顔は、まだ10代の若いーーー幼い子どもの寝顔。
罪悪感がじわりと襲いかかる。
己の欲望を我慢できずに波奈を縛り付けて、ついには意識を失うほどに手ひどく抱いてしまった。
悪かった、波奈…。
そう小さく呟いて、頭を撫でて髪を溶かす。
波奈は、ん…と小さく声が漏れもぞりと動いたが、すぐにまたスースーと規則正しい呼吸をしながら眠っている。
あーー…
でもすっげえよかったんだよなー…
先程の、脳天が突き破るような快感を思い出す。
あんな縛り付けて快感を得るような、馬鹿みたいな趣味はなかったはずだが、どうも
波奈との性行為は、自分の男の情けなく馬鹿な一面を出してしまうのだ。
泣かれ、その泣き声で喘ぎ、縋られて、それはもう煽っているとしか思えないのだ。宇髄は地味に困った。これからもっとエスカレートするのではないかと憂いた。
宇髄は波奈の頭をそっと持ち上げて己の腕を差し込んで抱き寄せてから、ゆっくりと瞼を閉じた。