満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
「んっ…っ?!ふっうっ…!!」
だんだん苛立ってきた俺は泣き叫ぶ口を押さえつけるように、唇を押し当てた。
波奈はぴたりと泣き止む。
ようやく大人しくなったのを良い事に、無理矢理に舌を波奈の口内へと侵入させた。
久しぶりのキスに、酔いも手伝ってくらくらしてしまう。
「…っ、は、っ…ふ、」
息継ぎが苦しそうな波奈を一旦解放すると、はぁはぁと喘いだ。
「…俺は浮気なんてしてない」
ようやく俺の目を見た波奈に、真っ直ぐとそう告げる。
波奈はまたじわりと目をうるうるとさせた。
「だって、宇髄さん…っ記念日なのに、女の人とご飯食べてた。
携帯見えたんです、ハートマークついたの…」
「あれは担当の女の人。ご飯食べたのはあの人だけじゃなくて契約した会社の上司もいる。あの人よくハートマーク付けてくるんだよ。それにもう結婚して子どももいるぞ」
「え“、そ、そうなんですね…」
と、まあ、こんなふうに、波奈の誤解をゆっくりと解いてやると、波奈はだんだんと落ち着きを取り戻した。