満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
なんだかんだで宇髄とは縁があり、中学から同級生で、大学は違えど同じ学校で教師をしている。
宇髄も俺も何故か前世の記憶というものを持っており、鬼のいない現在に、生を受けた。
そういえば、出会ったときからの女に関する素行の悪さは、ずいぶん前から落ち着いたように思う。
「…お前、いつからだ?」
「あ?」
「いつからその弁当の女と?まさか在学中に」
「100年前からだよ」
はぁ?100年前って、
「…前世持ち?」
こくん、と頷く宇髄天元を、まじか…と頭をかかえた。
てことは、大正時代に宇髄となんらかの関係を持っていた女か。
…おいおいまさか、宇髄の女って。
「…波奈か」
その名を呟くと、微かな動揺で朱色の瞳がゆるりと揺れた。